今回版画展をお願いした前橋市に住む絵本作家の野村たかあきさんとは、面白いご縁で出会ったので、昔話をちょっとだけ。
ー 時は1992年頃、2人は地方新聞紙に隣り合って載った。
確か『朝日ぐんま』だったと思う。
私の記事は、その頃手伝っていた、椎名誠さんの映画『うみ・そら・さんごのいいつたえ』高崎上映会のこと。
編集局にうかがって、手伝うことになったきっかけなどをあれこれ話した記憶がある。
お隣の野村さんの記事は、野村さんが主催する篠笛コンサートのお話。
赤城山麓にある中ノ沢美術館で、鼓童の篠笛奏者、山口幹文さんのコンサート「一管風月」を開催するというもの。
篠笛を吹くのも聴くのも大好きな私は、そのコンサートに興味を持って、さっそく電話した。
電話口で話すうちに野村さんが、
「あの、御代田さんって、朝日ぐんまで隣の記事にのってた御代田さん?」
と聞いた。
御代田は私の旧姓で、群馬県ではめずらしい姓だったのですぐにわかったのだろう。
そこから話ははずんで、コンサート会場では山口幹文さんや、鼓童の後援者である山野實さんに紹介していただいた。
美術館での一管風月は、忘れられない一夜となった。
赤城山麓に響きわたる一管の篠笛の音色も、そこで出会った人々も。
その夜すっかり山口幹文さんのファンになった私は、新潟や多賀城、東京など、折々に一管風月を聴きに出かけ、ついにはここ、鹿島大神宮で一管風月を開催するにいたるわけだけれど、それはまた別のお話 ー
そんなこんなで25年、前橋と高崎で同じコンサートを主催したり、鼓童のアースセレブレーションを一緒に見たり、もちろん飲みに行ったり、楽しくおつきあいさせていただいた。
平成13年に私が福島にお嫁に来てからも途絶えることなく交友は続き、このたび念願だった「子育て障子絵馬」の版を作ってくださることになった。
構想12年、ついに野村さんの障子絵馬が見られると思うと心躍るものがある。
そのお披露目を兼ねた、野村たかあきさんの絵本原画と鬼さん展『神社で鬼と遊ぼう』
みなさん、ぜひお越しください!(ただいまチラシ作成中。できたら載せます)
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